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【英語習得②】これだけはダメ!持ってはいけないマインドセット

前回「【英語習得①】はじめに」では、2つのメッセージをお伝えしました。

  • 「英語をできる」ようになるには、具体的に自分が何をもって「できる」と言えるのかをしっかり決め、具体的な目標を立てる
  • これからの社会において、英語習得は超重要である

今回は、英語習得をする上で重要な「マインドセット=考え方」についてお伝えしたいと思います。

特に、英語習得に挑戦する際、「持ってはいけないマインドセット」についてお話しします。

英語習得を邪魔するマインドセットを封印せよ!

ところで、みなさんは「言語間距離(Linguistic Distance)」という言葉を聞いたことありますか?

言語間距離とは、文法・発音・語順・文字などを指標にした際、ある言語が別のある言語と比べ、どのくらい違うのかというものを表すコンセプトです。

その距離が離れていれば、離れているほど、習得の難易度が高くなると言われています。

下の指標だと、日本語がどれだけ他の言語や英語と「距離的に離れているか」がわかりますね。

画像出典:エースネイティブ発音リスニングスピーチ研究所

そうなんです。実は日本語と英語は「言語間距離」において、非常に遠い言語なんです。

日本人にとって、ただでさえ難易度の高い英語ですが、しっかり習得している日本人も多くいます。そのコツはなんでしょう。

僕の答えは、「英語習得を邪魔するマインドセットを、封印する」というものです。

僕は今まで、色々な国の人たちと、英語で会話をしてきて、思ったことが一つあります。

完璧主義が社会に根強く存在する国の人ほど、「英語ができない」と言う人が多いということ

日本人は昔から「細部までのこだわり」「完璧が素晴らしい」「不完全はダメ(詰めが甘い)」などと教わってきています。そのため、我々はこの「完璧主義」傾向が強い民族です。

「完璧」を目指すのは素晴らしいこと。

ただ、日本人にとって美徳であるこのマインドセットが、自分が不慣れなこと、そして「完璧というものが存在しない」ことに挑戦するとき、大きな邪魔をすることになるのです。

封印するべきマインドセット1:「完璧主義」

そもそも「完璧な英語」とはなんでしょう?

僕は「完璧な日本語」が存在しないように、「完璧な英語」というものは存在しないと思っています。

もちろん、文法的により正しい文章や、そのシーンにおいてより適切な表現は存在します。

でも、言語において「完璧」は存在しないのです。

ネイティブな日本人でも、職場やプライベートで「完璧な日本語」を使っている人はほぼいませんよね。

同じように、英語を使っているほとんどの人(第二言語で英語を使う人はもちろん、ネイティブでさえも)は、「完璧な英語」など使っていません。

実際、僕がいたオーストラリアの大学や、今の大学で、英語ネイティブの学生が提出するレポートに対し、「書き方・伝え方」の項目で、点数を引くことも多くありました。

英語習得に必要なマインドセットは、「完璧な英語」を目指すのではなく、「自分の伝えたいことを、どれだけ相手にわかりやすく伝えられるようになれるか」を目指すことです。

言語とは、相手に自分の思っていることを伝える「ツール」であり、しっかり伝われば、それが完璧であろうとなかろうと、その役目を果たすのです。

封印するべきマインドセット2:「不完全=恥ずかしい」

2つ目は、1つ目のマインドセットから生まれるもので、「不完全=恥ずかしい」というマインドセットです。

「完璧じゃない=みっともない・恥ずかしい」というマインドセットが、言語習得を限りなく遅らせます。

なぜなら、この「恥ずかしい」というマインドセットは、言語習得には必須である「アウトプットをして人に伝える」という練習を阻害するからです。

誰もが「自分が恥ずかしい」と思うことを、人の前でしたいと思いませんよね。

実は、僕もこのマインドセットを持っていました。でも、カナダ人の友人やオーストラリア人の友人にこう言われました。

“Who cares?”(そんなこと誰が気にするんだよ?

そうなんです。できないことをネガティブに思うのは、本人だけなんです。会話の相手は、そんなこと気にしていません。

発音に日本人訛りがある。文法が正しいかわからない。単語のチョイスが正しいかわからない。間違っていたら恥ずかしい。だから書かない・喋らない。

そうではなく、ここで持つべきマインドセットは「できなくて当たり前。だからこそ少しでも練習し、ステップアップしていこう」というものです。

まずは、相手に自分の考えを伝えようとしてみてください。

それが伝わらなかったら、どうすれば伝わるようになるか。伝わっていたら、よりわかりやすく伝えるためにはどうしたらいいか。を考えればいいだけです。

できないのは当たり前。だからこそ実践を積んで、自分の思いが相手に伝わりやすくなるように、伝え方を改善していく。

このマインドセットが英語習得には不可欠です。

まとめ

今日は、英語習得のために、封印するべきマインドセットについて、2つお話ししてきました。

言語習得においては、完璧主義を封印すること。

そして、できないことを恥ずかしいと思う気持ちを封印すること

この二つのマインドセットを封印することができたら、言語習得に怖いものはありません。

あとは、ひたすら練習を続け、振り返りをしながら、一つ一つ改善していけばいいだけです。

僕も完璧な英語はしゃべっていません。でも、プロフェッショナルな世界でやっています。

皆さんも、この「英語習得を邪魔するマインドセット」を封印し、習得を目指してやっていきましょう!

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