みなさん、お元気ですか?
だいぶ朝晩冷え込んできましたね。
今週もあっという間に終わってしまいました。
学期が始まる前に色々と整理したり、予定を立てたりしていても、それを全てこなせることはまずありません。
6〜7割できればいいところでしょうか。
どんどん学内・学外、国内・国外から仕事やミーティングが入ってきます。
さて、今日は僕がよく周りの方々から耳にする「失敗」という言葉について、少しだけお話をしたいと思います。
職業柄よく学生から相談を受けるのですが、その中には「失敗したくないので、アドバイスをください」というものも多くあります。
- 留学をすべきかどうか。
- ゼミは取るべきかどうか。
- 卒論は書くべきかどうか。
- 大学院に行くべきかどうか。
- 就活は大企業を目指すべきかどうか。
その悩みは数多く、尽きることはありません。
「悩む」という行為は真剣に考えているということでもあるし、いいことだと思っています。
しかし、その悩む理由が「失敗しないように」というものであれば、僕は疑問符が付きます。
失敗の定義
そもそも「失敗」って何でしょう?
大辞林によると、「失敗」というのは次のように定義づけされています。
“やり損なうこと。目的を果たせないこと。予期した効果を上げられないこと。しくじり。”
余談ですが、英語で「失敗」はFailureと言い、その語源は古いフランス語にあるようで、意味は ‘non-occurrence’(それが起きないこと)、そして ‘cession of supply’ (供給を断つこと・譲渡すること=諦めること)と記されています。
そして失敗の反対語には「成功 (Success)」が記されています。
さて、みなさんが思う「失敗」ってなんですか?
僕の周りには、「失敗」を「終わり」や「喪失」として捉える人が非常に多い気がします。
「失敗してしまったら次がない。失う。だから失敗をしないようにしよう。」
もし、あなたが同じような捉え方をしているのであれば、あなたは辞書に書いてある言葉の意味を理解せずに使っている人の一人です。
でも、気持ちはわかります。
この「失敗」っていう漢字自体がひどいですよね。
「失う」と「敗れる」・・・「敗れて失う」
そりゃ「失敗=終わり・喪失」って解釈してしまう人が多いのも頷けます。
ただし、辞書通りに捉えると、失敗とは「終わり」ではなく、「行ったことがうまくいかなかった」というだけのことなのです。
さらに言えば・・・
失敗は「終わり」ではなく「始まり」なのです。
失敗と成功
先ほど「失敗」の対義語に「成功」があるというお話をしました。
それでは、「成功」するためにはどうすればいいのか。
僕は「失敗」と「成功」は対義語ではなく、「繋がる一連の流れを表す言葉」だと思っています。
つまり、数多くの「うまくいかなかったこと(=失敗)」を続けた結果、「自分が目指すところにたどり着く(=成功)」と思っています。
そもそも成功者はなぜ「成功者」になったのか。
いくら才能があっても、運が良くても、それだけでは「成功者」にはなれません。
彼らは、多くの「失敗(うまくいかなかったこと)」を重ね、そこから「学び」、さらに「失敗」を繰り返し続けたのです。
それはエジソンみたいに同じことを続けることでもいいし、学びを土台に違う道に進むことでもいい。
ただ、大事なのは「失敗」=「終わり」や「喪失」ではないということ理解すること。
そして、先ほどお伝えした「失敗」は「終わり」ではなく「始まり」ということを思い出してください。
失敗をしてしまいました。
- 留学で全然英語力が伸びず、ついて行けませんでした。
- ゼミで先生やみんなとうまくいきませんでした。
- 卒論を思ったようにうまく書けませんでした。
- 大学院行ったら、今の友達がみんな企業で先に昇進してしまっていました。
- 大企業に入ったら、自分に合わず、3ヶ月で辞めました。
失望しますか?
いいでしょう。でも、短期間で集中的に失望してください。
人生は時間が限られています。あなたにいつまでも失望している時間は思っているほどありません。
すぐ以下のことを考えて次の行動に移ってください。
- 「このことから何が学べる?」
- 「なんでうまくいかなかったの?」
- 「どうやったらうまくいったか?」
- 「このことをどう次に活かせる?」
- 「何が本当は自分の価値観に合っているだろう?」
分析を始め、アクションプランを立てること。
あなたの「失敗」を成功への「過程」にしてください。
「成功者」と呼ばれる方達には「失敗」に関する格言が必ずあります。
- 「私は決して失望などしない。なぜならどんな失敗も新たな一歩になるから」(トーマス・エジソン)
- 「成功を祝うのはいいが、もっと大切なのは失敗から学ぶことだ」(ビル・ゲイツ)
- 「世の中に失敗というものはない。チャレンジしているときに失敗はない。諦めた時が失敗である」(稲盛和夫)
- 「失敗したところで止めるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる」
このように、「成功者」と呼ばれる人は皆、自身の「失敗」を「学び」とし、そして成功への「過程」としているのです。
彼らは知っているのです・・・
「失敗」が「学びの宝庫」であるということ。
ちなみに、「失敗」から学び、それを「成功」の過程にすることは誰でもできます。
事の大きさに大小はあります。
でも、その「行動の本質」には立場も年齢も関係ありません。
ただ、それをしない人が多いのも事実です。
僕自身も、ここでは伝えきれないほど数多くの失敗を重ねてきています。
そして今も毎日失敗を経験しています。
昨日も機械トラブルと体調不良もあり、自分の思ったような講義ができませんでした。
その後、どうしたか。
先ほどリストアップした質問事項への答えを書き、アクションプランを立てました。
そして、次に活かせるよう、自分のいつも持ち運んでいる「手帳」に書き記しました。
もう一度言います、「失敗」はしてからが始まりです。
それまで行ってきたことの失敗を、あなたの人生の「成功への糧」にするにも、ただの「時間の無駄」にするのも、「失敗」をした後のあなたの行動次第です。
まとめ
今回は、「失敗」という言葉について、僕の持論を少しだけお話しさせていただきました。
話を一番最初の学生からの相談に戻します。
- 留学をすべきかどうか。
- ゼミは取るべきかどうか。
- 卒論は書くべきかどうか。
- 大学院に行くべきかどうか。
- 就活は大企業を目指すべきかどうか。
これらに対して僕の「持論」は伝えられます。
ただ「失敗しないように」するための「成功法則」なんてない!ということも同時にお伝えします。
そして僕は以下を伝えたいと思います。
- 逆に、たくさん失敗してください!
- その失敗を分析し、たくさん学んでください!
- 学びを自分が「成功」と思えるまで「次の失敗」に活かし続けてください!
すると、いつか「失敗」という言葉が「学び」という言葉に置き換わり、成長曲線を登っていく自分がそこにいるはずです。
いずれは「失敗」という言葉があなたの辞書から消えていくことでしょう。
少なくとも僕はそのくらい失敗し、学び続けてきましたし、これからもそれを続けていきます。
これを読んでくれた方々が、少しでも自分の未来を明るく捉え、自分の目指す「成功」へと歩き続けてくれたら嬉しいです。
それでは、次の記事でお会いしましょう!