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新しい環境で成功する秘訣!これで新生活スタートが怖くない!

日本では4月になって新学期や新しい年度が始まりました。

新しい職場、新しい人間関係、新しい挑戦。

これらすべての「変化」に直面する時、あなたはどのように感じますか?

ストレスや不安を感じることはありませんか?

今回は、新しい生活をスタートさせたときに直面する「変化」への適応について、どうすればストレスを減らせるのか、学術的な理論をもとに具体的な解決策をご紹介したいと思います!

この記事を通して、皆さんが「変化」をうまく乗り越え、新しい環境で成功するためのきっかけを提供できたら嬉しいです。

新しい環境への適応とストレス

皆さんは自分の生活環境が変わることにストレスを感じたことはありますか?

そもそも人間を含む生き物は「変化」というものが苦手です。

今までは慣れ親しんだ環境から別の環境に移ること。

それは時に心身に大きな負担をかけ、ストレスや不安を引き起こすものです。

新年度、我々が新しい環境に移るとき、仕事のプレッシャーだけでなく、様々な問題に直面します。

多くの人が直面する問題の一つに、新しい職場や新しい人間関係への適応もあるでしょう。

これらの問題や挑戦は、精神的なストレスを引き起こし、職場でのパフォーマンスだけではなく普段の生活にも影響を与えます。

今回のトピックは、これらの問題に対処し「新しい環境」でうまく移行するためにはどうすればいいかを学術的な理論を用いてご紹介します。

トランジション理論

我々は生活の「変化」に対し、多かれ少なかれ苦手な面があります。

そんな変化のプロセスを理解し、うまく乗り切るために今回お勧めするのが、ウィリアム・ブリッジズの『トランジション理論』です。

ブリッジズは、我々が「変化」を体験するとき、三つの主要な段階を経るといいます。

その三つの段階が 終了」「中立地帯」、そして「新しい始まり」です。

それでは一つずつ見ていきましょう。

第一段階:終了

まず最初の段階は、今まで自分がいた「古い状態」が終わりを迎える時です。

たとえば、あなたが新しい職場に移るために前の職場を離れること、会社内で全然別の部署に異動すること、大学生で言えば大学を卒業すること。

これらはあなたの人生のおいて、新しいことの「始まり」でもありますが、一つの大きな「終了」も意味します。

年度末は「別れの季節」。

慣れ親しんだ場所や友人、同僚と離れることは必ずしもハッピーなことではありません。

この時、寂しさと共に「不安」や「悲しみ」を感じることもよくあるでしょう。

我々人間にとってこれらの感情は自然な反応です。

しかし、ブリッジズはそこで「失う」という感情で喪失感に埋もれるのではなく、いかにうまく「受け入れる」ことができるかがストレスを軽減する上で重要といっています。

第二段階: 中立地帯

次に、我々は「中立地帯」 と呼ばれる過渡期に入ります。

この時期は、新旧の環境の狭間いるような状態で、しばしば「混乱」「不確実性」を感じます。

頭の中に自分が「以前いた環境」の名残がある中、今自分の目の前にある環境は全く違う「新しい環境」。

新しい職場の人たちと過ごす時間よりも、これまでいた前の職場、新入社員で言えば大学時代仲良かった友人と時間を過ごしたいと思うような時期です。

僕もオーストラリアから日本に帰ってきた時、最初は頭の中はオーストラリアのまま、でも朝目が覚めると体は日本という不思議な感覚がありました。

しかし、ブリッジズはこの時期は意識的な「混乱」や「不確実性」がある一方で、新しい自己を再発見し、新しい可能性を探る絶好の機会でもあるといっています。

そのため、この第二段階での「自己反省」や「新しいスキルの学習」が、次のステップへの準備を助けるようになるらしいです。

第三段階: 新しい始まり

最後が、「新しい始まり」 の段階です。

この段階において、我々は新しい環境や役割に徐々に慣れ、「新たなアイデンティティ」を確立し始めます

本をイメージしてください。

これまでいた環境が「前読んでいた本」。

その本を読み終わり、あなたは本を閉じる。

そしてあなたは「次の本」を開き、意識が完全に次の本へと移り、その本を読み進めていくというような感覚です。

今思えば、僕がオーストラリアから日本へ移り、しばらくしてオーストラリアのことを「過去」のものとし、日本での「今」にしっかりと意識を向け始めることができたのが、この「新しい始まり」だったのだと思います。

ブリッジズは、この段階では「積極的な態度」と「オープンマインド」を持って新しいスタートを迎えることが、成功への鍵となるといっています。

彼の著書『Managing Transitions: Making the Most of Change』によれば、我々は「変化」が起こるときにまず重要なのは、これらの段階を経験するということを理解することといいます。

その上で、各段階での感情や反応を自己認識し、その段階に合った適切な対応をする

それが「変化」による不安やストレスを軽減し、新しい環境への適応をスムーズに行う道標になるというのです。

それでは、どのような方法があるのか見ていきましょう。

具体的な実践方法

1. 「セルフアセスメント」と「行動計画」

ブリッジズの理論の活用方法には様々なものがありますが、今回はまず「セルフアセスメント」と「行動計画」という方法を提案させてください。

これを行うためには、まず自分はブリッジズの「トランジション理論」三段階のうち、どの段階にいるのかを見極めてください

喪失感が非常に強い「終了」の状態にいるのか。

以前の環境と今の環境の狭間で混乱や不確実性を感じている「中立状態」にいるのか。

それとも、新しい環境にしっかりと向き合い始め、自分の新しいアイデンティティを確立し始めた「新しい始まり」の状態にいるのか。

これを見極めるためにどうすればいいのか。

新しい環境に移ったり、大きな生活の「変化」があったあと、最近自分がどのような行動をとっているのか、そして自分はどのような考えを持っているのかスケジュール表を隣におきながら書き出してみてください

この時あまり考えずに、自分がとっている行動、考え、感情をとにかく書き殴ってください。

そのあと、自分が書き出したものと向き合う中で、自分がどの段階にいるのかを理解し始めることができるはずです。

自分のいる段階がわかったら、次のステップとして「行動計画」を立てましょう。

もしあなたが「終了」の状態にいるなら、あなたが立てる行動計画は過去の成功体験や学びを振り返り、心の整理をすることです。

この時、その環境を離れたことで「失ったもの」ではなく、「得たもの」を書き出してみてください。

これらには過去の業績、経験、成長した点、学んだスキルなどが含まれるでしょう。

「失ったもの」に悲壮感・喪失感を抱くのではなく、「得たもの」に高揚感と感謝を抱きましょう。

それらの「得たもの」に対し、いかに自分がかけがえのないものを得ることができたのかということを隣に感謝の気持ちと一緒に書いてみましょう。

もしあなたが「中立地帯」の段階いるのならば、その「得たもの」を新しい環境でどのように使っていけるのか計画を立てるといいでしょう。

以前の環境から今の環境に移ったことで、慣れ親しんだ場所、同僚との時間、そういったものは失われるように思うかもしれません。

しかし、その以前の環境にいたことで得られたスキル、経験、人脈や学びはかけがえのないものとしてあなたの中に残り続けるものになります。

それらをあなたは新しい環境でどう活用していきますか?

ブリッジスは、これまでに身についたものをうまく活用して、新しい環境で活かせる新しいスキルや興味を探求するのがこの段階に向き合う効果的な方法といっています。

ちなみに僕の場合、海外で得られた言語力、多文化間コミュニケーション能力、世界中にいる友人ネットワークをうまく使って、現大学の仕事にどう活かせるかということを考えました。

最後に、もしあなたがすでに「新しい始まり」の段階にいるのであれば、もう大丈夫。

新しい環境での具体的な目標を設定し、それを達成するための日々の小さなステップを計画していくといいでしょう。

もちろん、新しい環境には新しい環境で出くわす困難もあります。

でも、その中で自分がこれまで身につけてきた経験やスキル、これから身につけていく「新しい何か」を十分に活用し、「自分が目指す自分」へと歩いていけばいいのです。

2. サポートネットワークの構築

次は自分にとってサポートしてくれる人脈ネットワークを作ること。

「変化」を1人で乗り越えていくことはなかなか難しいものです。

そのため、新しい環境において「周囲のサポート」をできる限り活用しましょう。

「自分のことは自分で」と思う方もいると思います。

しかし、新しい環境に移るということは、基本的に右も左もわからない状態に自分を置くということ。

最初は、自分が行なっていることが本当に的を得ているのかどうかすら100%わからないのが当たり前です。

そんな時は、戦略的に自分の「サポートネットワーク」を作りましょう。

例えば、新しい職場で信頼できるメンターや先輩を見つけるため、様々なネットワーキングイベントや定期的なミーティングに積極的に参加しましょう。

昨今では「若者のは飲み会にも行かない」ということが騒がれています。

僕個人の意見としては、自分にとって「意味を持たない飲み会」には参加してなくていいと思います。

もし、人の悪口や陰口ばかり、自慢話ばかりしてくるような上司と飲み会に行くなら、自分の時間に使ったほうがいいでしょう。

ただ、自分が信頼できる先輩や仲間を見つけるために飲み会や食事会に顔を出すこと、人から学べること、得れることがそこに少しでもあれば、参加すべきだと思っています。

自分のメンターを見つけ、関係構築ができれば、日々の働き方を学ぶだけではなく、人としての成長の仕方、そしてキャリアをどうやって積み上げていけばいいのかなども学べるようになるでしょう。

一方、職場外でのサポートネットワークも作っておくといいでしょう。

これを構築する方法は、同じ業界や興味を持つ人々が集まるコミュニティに参加することです。

地方や田舎だと、こういったコミュニティが限られてきてしまうのでなかなか探すのが難しいかもしれません。

でも、月一で大都市の会合にいってみるとか、現在だとオンラインで行なっているところもあるみたいなので、そこに顔を出してみるとかするといいかもしれません。

社内外で自分に活力や知恵を与えくれるサポートネットワークを作ることで、孤独感を減らしたり、新しい知識を得たり、他の人の価値観に触れたりすることができます。

結果、「変化」をうまくナビゲートし、新しい環境で自分を高めていくことができるようになるでしょう。

まとめ

今回は、「変化」をうまく乗り越えるためのアドバイスをブリッジズのトランジション理論を用いながらご紹介しました。

これらの方法を実践することで、新しい環境にうまく順応できるようになるだけはなく、新しい環境へ飛び込むことの恐怖も減っていき、次々と自分の興味がある世界や環境へ足を踏み込むことができるようになるでしょう。

次回も皆さんの生活がより良いものになる情報をお届けできたらと思います。

それでは、またお会いしましょう!

Keep thriving!Stay Healthy!Live Better!

ほんでまず!

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