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成功するチームワーク【基礎編】①

みなさんお元気ですか?

更新がだいぶ遅くなってしまい、本当にすみません!

言い訳にはなりませんが、この1ヶ月ほど、CAPTxCHANNEL始動、プロモーションビデオの撮影、研究論文の編集、学期末の仕事など、さまざまなことに追われてバタバタしていました。

おかげさまで、CAPTxCHANNELも無事始まり、少しずつですがViewer数も増えてきました。

ミライヘのタネと共に、YouTube CAPTxCHANNELもよろしくお願いします。

さて、今回からのシリーズでは、僕が最近感じた「チームワークを円滑に進める上で最低限必要だが、みんなが行っていないこと」3点をシェアしたいと思います。

このテーマを書くことになった元々のきっかけは、「学生が抱えるグループワークでの課題」だったのですが、社会人の読者のみなさんにも何か気づくことがあるかもしれません。

あと、本当は1つの記事にしたかったのですが、どうしても分量が多くなってしまうため、3つに分けさせていただきました。

それではいきましょう!

はじめに

うちの大学では学期末も近づき、そろそろ「課題」の締め切りが増えてくる時期です。

この時期に決まって起きるのが「チーム内での問題」に関するメールの嵐

  • 「XXXがタスクをしない」
  • 「XXXが返事を返してくれない・ディスカッションに入ってくれない」
  • 「でも提出日が近いからタスクは進めていかなくてはいけない」
  • 「XXX抜きでやるべきか?」「チームを変えてほしい」
  • 「どうしていいかわからない」

こういった相談を受けて思うのが、これらのチーム内での対人関係に関する問題は、学生に限ったことではないということ。

我々大人になっても、どの職種であっても、誰かと働くときには必ずこういった「対人関係の問題」が起きます。

多分この記事をご覧いただいている社会人の方の中にも、そういった問題を経験されている方、いるのではないでしょうか?

「学生の課題」との違いは、学生時代はその課題や学期が終われば、基本的にそのチームから解放されます。

不満があったチームの場合、その不満から自動的に解放される。いわば「期間」という救いがあります。

しかし、一歩社会に出たら、その解消が簡単に行われないケースが多いのです。

特に日本では、正社員として一度職についた場合、簡単に解雇されないという慣習もあるため、組織内に嫌いなメンバーがいても、そのメンバーとずっと働かなくてはいけないことなど山ほどあります。

学生時代に比べ、量も違えば、タイトな締め切りもあります。仕事ということもあり、お金も絡んでくるため、より大きな責任が伴います。

その結果、うつ病などで悩む人たちが増えてくるのです。

こういったチーム・組織内での対人関係に関する問題は、あらゆる企業やプロジェクトチームでごく当たり前のように起きています。

このような対人関係に関する問題を解決するには、どうすればいいのか?

職場の人、同僚に相談すれば、十人十色の答えが返ってきます。

本屋に行けば、多くの著者がさまざまな本を出版されています。

ウェブを見ても、さまざまなアドバイスが載っています。

そうなんです・・・答えは一つではないのです。

だから何歳になっても、どの環境に身を置いても、我々はこの「組織における対人関係」で悩むのです。

この「組織における対人関係」の問題は、永遠の解決すべきテーマなのです。

今回からのシリーズでは、多くの受講生から「チーム内での対人関係」の相談を寄せられた中、僕が感じた「チームワークを進める上で最低限必要だが、行っていないこと」3つをシェアしたいと思います。

今、組織内にて対人関係で悩んでいる学生(または社会人の方々)にとって、今回の記事が問題解決の「糸口」になれば嬉しいです。

目標の明確化

まず、うまくいっていないチームの方々に聞きたいのがこの質問。

その課題に対して「具体的な目標」は立てられていますか?

多くの人にとって「課題」は、上の人から与えられたものになります。

いわば、自分が単位を取るため、社会人であれば会社で給料をもらうために「やらなくてはいけないこと」「課題」です。

みなさんはチームでの課題を与えられた時、どのように始めていますか?

「課題内容」を読んで、とりあえず役割分担を決めて、締め切りを決めて・・・など・・・「なんとなく」始めていませんか

「やらなくてはいけないこと」として「課題」に取り組む場合、こういった取り掛かりをするチームが非常に多いです。

このように始めてしまうと後々に起こってくるのが、「メンバー間での課題に対する意識の違い」という問題

これは、僕の受講生から寄せられる相談内容でも上位に入ります。

  • 「XXXさんは、意識レベルが高すぎる。」
  • 「XXXさんの考え方にはついていけない。」
  • 「YYYさんは全然やる気を見せてくれない。」

結論から言うと、こういったチームには、そもそもチームとして共有している具体的な目標がありません。

  • 「課題を終わらせること」
  • 「頑張って、いい成果物を作ること」
  • 「(できれば)いい成績を取ること」

もし、これらがチームの目標なのであれば、目標を立てていないのと一緒です。

「共通の目標」がない中で作業を続けていると、メンバー間で課題に対しての意識にズレが生じてきます

  • Aさん:「自分はここまでやりたい」
  • Bさん「自分はここまでやれればいい」
  • Cさん「自分はできれば楽してやりたい」

結果、AさんはBさんやCさんに対して、不満を抱くようになりますし、BさんやCさんはAさんの高い目標意識についていけなくなります。

そして、その「意識の違い」から生まれるチーム内での「対人関係問題」へと発展します。

チームの目標の明確化

では、どうすればいいのか?

まず、チームとして何を目指したいのかという「ビジョン」を全員で決めてください。

そして、それをクラウドストレージでもなんでもいいですが、共有するフォルダやファイルに明記してください。

人は、初めに決意を持って立てた目標であっても、目の前のことに没頭してしまうと、その目標を見失う「木を見て森を見ず」の状態になってしまうことが多くあります。

そんな時に、メンバー全員がいつでも見る場所にそれを掲げておくことで、いつでも「引き」で「森(=目標)」を見ることができるようになるし、潜在意識に刷り込まれます。

結果、それが「目指すべき目的地」を常に示してくれる羅針盤になるのです。

(ちなみに僕も、研究プロジェクトを行うときや、参考文献を探したりするとき、この「書いて見えるとこに置いておく」と言うことを怠らずにやります。そうしないと、自分が結局なぜそれをしているのかわからなくなってしまい、余計なことを調べたりするなど非効率になってしまうのです)

これは企業のよく行っているビジョンやスローガンをロゴに入れたり、会社の誰もが見られる場所に掲げたりするのと一緒です。

学生の皆さんは、「たかが学生の課題だし」と侮らないでください。

もし、この記事を読んでくれている学生のみなさんがそんな意識を持っていたら、今後の大学の課題においても、就業してからの会社の課題においても、同じミスを繰り返し続けます。

会社も学生のチームも「組織」という括りでは一緒です。

組織を成功に導くためには、それがどんな規模であれ、メンバーの目標を共有し、それに向かって意識を合わせていくことは必要不可欠です。

そして、これらのビジョンは具体的であればあるほど良いです。

個人の目標の明確化

チームの目標を決めたら、次に行うことは、「個人での目標」を決め、それをメンバー間で共有することです。

僕が相談を受ける中で、よく感じるのが、チームの具体的な目標が掲げられていないだけではなく、個々のチームメンバーがそのチームワークを通じて何を達成したのかという「個人での目標」がそこにないことです。

この状態では、いつまで経っても、ただ誰かがアサインしたタスクをこなす「チェスのコマ」のようなメンバーしか存在せず、自分でオーナーシップを取り、本当の意味で「頑張る」メンバーは生まれてきません

  • 「この課題を通して何を学べるか?」
  • 「自分の役割を通して何を得ることができるのか?」
  • 「自分のタスクをより効率よくこなして、かつチームとしての歯車にベストに噛み合わせるにはどうしたらいいのか?」
  • 「今まで別なプロジェクトなどで経験してきたスキルはどう活かせるのか?」

「やらなくていけない課題」なのであれば、それに「使わなくてはいけない時間」は必然と生まれます。そして「時間」は有限です。

一度使えば、その時間は二度と戻ってきません。

だからこそ、その「時間」という貴重な資源を最大限に効率よく活用する方法を探しませんか?

同じ時間を使わなければいけないのであれば、その使用する時間が自分にどのくらいの「成長」を与えてくれるのかを意識的に考え、チームワークに反映していく必要があるのです。

そのために上のような問いを常に考え、それをメンバー間でシェア(言語化)してください。

シェア(言語化)しなければ、他のメンバーがどんな目標を掲げてそのチームワークに取り組んでいるのか周りは理解できません。

結果、「思い込み」でのやり取りがチーム間で発生し、先ほど述べた「意識の違い」「対人関係問題」へと発展していきます。

チームとしての目標・個人としての目標をしっかりと考え、メンバー間でシェアをし、ブレの無いよう一つの方向を向いて進んでいくことが必要なのです。

今回のまとめ

ということで、今回から始まるシリーズの第一弾として、うまくいかないチームの特徴と、その解決策についてお話しさせていただきました。

今回の内容としては、まず「目標を明確化」すること。

そして、その目標には「チームの目標」と「個人の目標」があること。

また、その二つをメンバー間で常に共有しておくということ。

これがチームワークを円滑にさせる「初めの一歩」になります。

次の2つの記事では、役割とコミュニケーション環境についてお話をしたいと思っています。

それでは、また次の記事でお会いしましょう!

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