みなさんこんにちは!お元気ですか?
前回は、「ストレスとは何なのか」に関してお話をしました。
今回は、上手なストレスマネジメントの一環として「ストレスをどのように捉えればいいのか」について、ある学術研究、今日から使える方法と一緒にお話ししていこうと思います。
これを読んでくれている皆さんが、毎日のストレスとの付き合い方を少しでもうまくなれたら嬉しいです。
スタンフォード大学の研究
ストレスは我々にとって敵か味方か?
ここでスタンフォード大学の研究者、ケリー・マクゴニガルとアリア・クラムらによる研究について少し紹介させてください。
(一応大学の先生をやっているので、このような研究も少しずつ紹介していきます)
彼女らが行った研究によると「ストレスの認識」と「健康成果への影響」は密接に関係しているようです。
ケリー・マクゴニガルは、ストレスを肯定的に捉えることで、ストレスへの対処能力を高める可能性があると述べています。彼女のアプローチでは、ストレスを純粋に有害と見るのではなく、それを受け入れることで、特に高ストレス時において、より良い健康、感情的幸福感、そして生産性が得られることを示唆しています。
また、アリア・クラム助教授は、個人の活動レベルに関する信念が健康成果に大きな影響を与える可能性があるという研究を行いました。その研究では、個人の身体活動に関する信念が健康に影響を与え、寿命にまで影響を与える可能性があることが示されています。
これらの研究から何がわかったか。
簡単にいうとこういうことです。
「ストレスをどう捉えるかによって、ストレスが自分達の健康に与える影響が変わる」
ストレスをネガティブに捉えると健康への影響は負のものとなる。
一方で、ストレスをポジティブに捉え、上手に活用すれば、私たちのストレスへの対応力が強くなり、仕事の効率が上がったり、健康になったり、幸福になったりするということ。
今まで「ストレス=悪」と言われていたイメージを根本から覆し、「ストレスをどう見るかで、それが悪にも善にもなり、自分の見方次第でそれが味方になる」ということです。
この研究結果からくる「目に鱗のような考え方」にはびっくりしますね。
実生活においての実践
この考え方をみなさんの忙しい生活やストレスフルな職場でどう実践できるのか考えてみましょう。
一つ目の方法として、「忙しさ」や「ストレス」を負担と捉えるのか、それとも「何かを得れる成長のチャンス」として捉えるのかということ。
まず忙しい時やストレスがかかっている時に「忙しいなぁ〜」「ストレスかかってるなぁ〜」と一歩下がって客観的に自分の状況を感じてみてください。
実はこれ「言うは易し行うは難し」です。
本当に忙しい人や大きいストレスがかかっている人ほどこの「客観的」に自分の状況を把握することができないのです。
でも、第三者の視点になって客観的に自分のことを分析すること(いわゆる「メタ認知」と呼ばれるもの)がまずストレスをポジティブに捉えられるようになるかどうかの分かれ目です。
そして、客観的に自分の状況を捉えられたら後で「さて、この課題から何を学べるだろう?」「この問題・忙しい時期を乗り越えることでどう自分が成長できるのだろう?」と考えてみてください。
そうすることで今の大変な状況の先に待つ「希望」へと目が向いていくのです。
もう一つの方法は、僕がよく行なっていることですが、ストレスを「自分へのガソリン」だとイメージすること。
忙しくなってきたり、ストレスがかかってきた時にアドレナリンという物質が脳内から出ます。
このアドレナリンは、自分が行うことへ向けて興奮や緊張を生み出すものです。結果、集中力が増し、物事に取り組めるようになるわけです。
ストレスをポジティブに捉えるためには、このアドレナリンが出始めた時にこう言ってください。
「おぉ〜ガソリンたまってきた!よーし!これをエネルギーに変換して頑張るぞ!」
こうすることで、ストレスから引き起こされるエネルギーを脳内でネガティブなものではなく、ポジティブなものへと変換して何かに取り組めるようになることでしょう。
この二つ目の方法でも必要なのが「自分が置かれているストレスフルな状況を客観的に見る」ということ。
人間は他の動物よりもストレスや感情についてコントロールできる脳を持っています。
ストレスフルな状況に陥った時、まず一歩引いて「自分にストレスがかかってるなぁ」と見てみること。
そのあとで「何かを手にいれる機会」や、「ガソリンがたまってきたぞ〜!」とポジティブに捉えていくことでストレスをうまく活用できるようになるでしょう。
注意点
しかし、これには注意点があります。
前回も少し触れましたが、このストレス状態がずっと続いていしまうと、バーンアウトにつながってしまうということ。
ガソリンで言ったらタンクが一杯一杯になり破裂して、結果ガソリン0になってしまうこと。
なのでストレスというものをうまく使いこなすためには、「ストレスがある時」と同様に「ストレスがない時」を作ることが重要になります。
つまり、どこかで一旦「休息」を取るということです。
マインドフルネスを取り入れるのも一つの方法でしょう。
忙しい日々の中で、少し時間をとって深呼吸をしたり、短い瞑想をしたりするだけでも、ストレスとの付き合い方が変わってくるでしょう。
「忙しいからそんなことをする時間がない」という人は多くいると思います。
でも、僕は「忙しいことをするためにしっかりとした休息が必要」「休息は自分が頑張るために不可欠な投資」と思っています。
何も難しいことをするわけではありません。休憩時間に外を歩きながら、その瞬間に意識を集中してみるだけでも、心が落ち着き、ストレスが軽減されるでしょう。
また、大きなタスクを小分けにし、小さな目標を設定してみましょう。
そして、その一つ一つを達成したときには、その成果をしっかりと認め、自分自身を労ってみましょう。
小さな目標を達成するたびに、自分にご褒美を与えることで、「あ、頑張って乗り越えたから〇〇を得られた!」と先ほどの「何かを獲れる成長のチャンス」と捉えやすくなります。
まとめ
今回は、ストレスに対しての考え方を学術研究の結果をもとに少しお話ししました。
重要なポイントは、ストレスを無くすことではなく、それに対する自分たちの反応を変えていくこと。
ストレス状況に陥った時にまず自分の状況を客観的にみること。
そして、その後でその状況を「ポジティブな挑戦」や「頑張るためのガソリンと」して捉えるようにしてみること。
これらを行なっていくことで、ストレスとうまくやっていく道が開け、日々の生活をより良く過ごせるようになるのではないでしょうか?
この記事を読んでくれた方は、まずやってみてください。そしてその感想を教えてください。
それではまたお会いしましょう!
ほんでまず!